新規獲得にとどまらない、DMM英会話のユーザーコミュニケーション最適化におけるLINE活用方法

オンライン英会話サービスの「DMM英会話」様は、生活者のライフスタイルの変化を背景に、それまでのパソコンやメール中心のユーザー接点からスマートフォンやLINE中心のコミュニケーションに移行する一環としてDMMチャットブーストCVを導入しました。
LINE経由の新規会員数は順調に伸びつつあり、さらにLINEの中で取得するユーザーのインサイトデータを、LINE以外のデジタル施策に活用することでサービス全体のエンゲージメントの底上げに取り組まれています。
本取り組みについてマーケティング責任者の増田様と、マーケティング施策全体のデータ・システムなどを担当する安井様にお話を伺いました。
ーDMMチャットブーストCV導入時に抱えていた課題を教えてください。
増田さん:いくつかあります。まずは、コロナ禍において自宅学習が必要になったことでお客様が急激に増えましたが、その終わりとともにライフスタイルが元に戻り、自宅でできるオンライン英会話の需要が減少傾向になってきたことが業界の課題としてありました。
また、これまでオンライン英会話はパソコンで学習することを前提とした設計だったため、お客様が日常的に使うスマホでの接触機会が少なかったことも課題感としてありました。
さらに、英会話は検討期間が長かったり、お客様のライフイベントの変化で中断することもありますので、一貫してサポートするコミュニケーションの仕組みも必要だと考えていました。

ーDMMチャットブーストCVにおいて、どのような取り組みをしていますか?
堀(DMMチャットブーストCV):会員ステータスとして無料会員と有料会員がありますが、まずは新規の無料会員数を増やす取り組みをしており、さらに有料会員への転換率も高めていけるように取り組んでいます。
佐藤(DMMチャットブーストCV):新規会員を増やす取り組みの中で、ユーザーのインサイトがいくつか浮き彫りになってきています。例えば、隙間時間でレッスンを受けたいというよりもしっかりと長期的に学習したいというインサイトが見えてきました。また、今の時期(11月)は転職を考えはじめる方が徐々に増えているようで、キャリアアップを目的に訪れるユーザー向けのコミュニケーションをするなど、時期とユーザー心理、熱量などをふまえて設計を調整しています。
増田さん:そのインサイトをふまえて、これまではポップでカジュアルに楽しむことをコミュニケーションの軸においていましたが、海外就職を目指す方も増えている中で、スキルとしてしっかり身に付くというところをアピールしていけたらと思っているところです。

ー導入して5ヶ月ほどですが、現時点でどのように評価されていますか?
安井さん:まずは、DMMチャットブーストCV経由での新規会員数が増えてきているのでよかったと思っています。また他には、LINE流入後の初回シナリオで離脱ユーザーのインサイトデータを取得できる点も評価しています。そのデータをLINE以外のデジタル施策である広告やサービスLPなどに効果的に活用しており、それは想定外のメリットでした。
佐藤:例えば先ほどの就職を目的にしたビジネス系のユーザーは、英会話スキルは仕事に必要なので緊急度が高く熱量が高い状態です。趣味で英会話をする層とは異なり、そのインサイトを意識したコミュニケーションをしていくことで最適なかたちでモチベーションを高めることができます。

安井さん:あとは、離脱ユーザーに対するシナリオ配信だけでなく、LINE友だちへの一斉配信も行っています。先日配信したキャンペーンでもすでに成果がでていて、今後友だち数が増えていくとさらに効果が期待できるのではと思っています。

ー他のチャネルと比較するといかがでしょうか?
増田さん:SEOやリスティングなどは引き続き獲得において有力ですが、円安やお客様の可処分時間が減っているなど大きな流れがあるので、いかに興味をもってくれたお客様(LP離脱ユーザー)にアプローチできるかは今後さらに重要だと考えています。順調にLINEを伸ばすことができれば、主要チャネルの一つになってくるのではと考えています。
ー今後の展望を教えてください。
安井さん:短期的には、初回のLINE配信〜会員登録に至るまでのリテンション配信をデータを元によりパーソナライズ化して、セグメントごとに最適化したメッセージ配信をしたいと思っています。またLINE限定キャンペーンなどLINEだからこそできる施策にも取り組んでいけたらと思っています。
増田さん:現状はファネルの入口である会員登録部分でのLINE活用がメインですが、今後さらに会員登録後のユーザーや、一度は登録したが一時的に離れたユーザーに対しても適切なコミュニケーションを取れるようにできるといいですね。LINEという身近なツールを通じて、英会話をもっと気軽に続けられる環境を整えていきたいです。

◾️今回お話をお伺いした方
増田 淳 様
合同会社DMM.com マーケティング本部 役員室
在学中からWEB制作に従事し、2008年DeNAに参画。その後も、業界最大手の語学教育企業やGMOグループでマーケティング・事業開発の専門家として、事業立ち上げ、グロースに貢献。 2023年からDMM.comでDMM英会話のCMOとして活動。
安井一希 様
合同会社DMM.com 英会話事業部 マーケティングチーム
2001年から大手通信会社などで複数のITプロジェクトに従事。2013年、DMM英会話のサービス立ち上げ期にITエンジニアとして参画。フィリピンの現地法人でITマネージャーとして開発チームをリード。
2022年に帰国し、現在はDMM英会話の事業データ分析、ToCマーケティング業務等に従事している。
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