【2024年版】LINE公式アカウントとは?機能や料金・使い方を基礎から解説

LINE公式アカウントは、企業や店舗が作成できるLINE用のアカウントです。ユーザーへお得な情報やクーポンを直接届ける手段として、多くの組織で導入されています。
本記事では、LINE公式アカウントの基本機能や料金、設定方法・使い方を解説します。企業による活用事例や運用のポイントも紹介するため、LINE公式アカウントをビジネスに生かしたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。

LINE公式アカウントとは?
LINE公式アカウントは、コミュニケーションアプリ「LINE」上の企業や店舗用アカウントです。友だち追加をしてくれたユーザーに対し、セールやイベントの情報、クーポンなどを配信できます。
LINEを利用している人の割合は、スマートフォン・携帯電話所有者の83.7%にのぼることがわかっています。普及率の高いLINE上で公式アカウントを運用することで、年代や性別を問わず、多くのユーザーへの情報伝達が実現するでしょう。
個人用アカウントとの違い
LINE公式アカウントと個人用のアカウントの最大の違いは、利用目的です。公式アカウントには、メッセージの配信機能はもちろん、企業の情報発信・販促活動に役立つさまざまな機能が搭載されています。

また、LINE公式アカウントには「認証済アカウント」「未認証アカウント」の2種類があります。「認証済アカウント」となるためには、アカウント開設後に申請が必要です。
ビジネス・商用利用に向いているのは「認証済アカウント」
下図のように、認証済アカウントでしか享受できないメリットが多数あることから、ビジネスでLINE公式アカウントを用いる場合は「認証済アカウント」を利用することをおすすめします。

LINE公式アカウントを認証済アカウントにすることで、企業のLINEマーケティングの活動の幅や応用が広がり、より一層顧客獲得を加速させることができるでしょう。
LINE公式アカウントの機能
前述したとおり、LINE公式アカウントにはユーザーとの関係性を強化するさまざまな機能が搭載されています。以下で、それぞれの機能の詳細を見ていきましょう。
メッセージ配信

友だちへリアルタイムにメッセージを配信できる機能です。以下のように、メッセージはテキストやスタンプの他にもさまざまな種類があります。

LINEのメッセージは、メルマガと比較してすぐに気付いてもらいやすいという特徴があります。リアルタイムなお得情報やクーポンを配信することで、来店や購入などのアクションを喚起できることがメリットです。
チャット

友だち追加してくれたユーザーとは、個別にチャットが可能です。知人とやり取りをするのと同様の感覚でコミュニケーションが取れるため、ユーザーにとって問い合わせのハードルが下がります。
チャットでユーザーと会話を始めるには、ユーザーから先にメッセージを送ってもらう必要があります。企業側から先にメッセージを送ることはできないため、チャットで問い合わせや予約を受け付けている旨を事前に周知しておくことが大切です。
メッセージ配信を利用して、定期的に案内を行うことをおすすめします。
クーポン・ショップカード

キャンペーンで利用できる「クーポン」や、ポイントカードの代わりとして使える「ショップカード」もLINE公式アカウントで作成・活用可能です。紙媒体で発行する場合と比較して、紛失や持参忘れが起こりづらいため、利用率・利便性の向上が見込めます。
すでに友だちになっているユーザーとの関係強化はもちろん、「友だち追加の特典として、今すぐ使える10%OFFクーポンをプレゼント!」など、友だち追加を促したいときにも役立つでしょう。
管理画面の分析画面からは、クーポンごとの開封者数や使用者数が確認できます。より効果的な配信を行うためのPDCAが回しやすく、販促活動の強化が可能です。
分析

管理画面の「分析」からは、ユーザーに関するさまざまなデータを確認可能です。
友だちの属性情報や追加経路、メッセージの開封数、クーポンの獲得ユーザー数などをひと目で把握できます。メッセージを配信する対象や時間帯、内容など、最も効果的な運用を行うための施策改善に役立つでしょう。
リッチメニュー

リッチメニューとは、トーク画面下部のキーボードエリアに固定で表示されるメニューのことです。クーポンやショップカードに加え、ECサイトや予約サイトなどへのリンクを設定できます。
リッチメニューはトークルームを開くたびにかならず目にする場所に表示されるため、クリック率が高いという特徴があります。自社のホームページや資料請求ページなど、誘導したい遷移先を設定するのがおすすめです。
LINE VOOM投稿
LINE VOOMは、画像やテキスト、20分以下の動画の投稿ができるプラットフォームです。動画や写真を公開することで、ユーザーから「いいね」やコメントをもらうことができ、よりインタラクティブなコミュニケーションを実現できます。
LINE公式アカウントと友だちになっていないユーザーも閲覧可能なため、認知拡大を図るうえでぜひ活用したい機能です。
LINEコール
LINEコールは、ユーザーがLINE公式アカウントに対して無料で電話をかけられる機能です。急な予約変更や、チャットでは解決できない問い合わせなどに活用できます。
その他オプション機能
そのほか、別途サービスへの申込や連携作業を行うことで、以下のオプション機能も活用可能です。

さらなる認知拡大や利便性向上を図る場合は活用してみましょう。
LINE公式アカウントの料金プラン
LINE公式アカウントの料金プランには、以下の3種類があります。

アカウント作成時にはすべてのアカウントが「コミュニケーションプラン」に設定されており、月あたり200通のメッセージを無料で送信可能です。
運用を進めていくなかで、200通以上のメッセージを送る必要が出てきたら有料プランへの切り替えどき。いずれのプランでも同様の機能を利用することができるため、友だち数や配信頻度を考慮して最適な料金プランを選択しましょう。
料金プランを選択する際の試算例

上記のように、無料メッセージ通数を友だちの数で割ると、ひと月に送信できるメッセージの通数を算出できます(すべての友だちにメッセージを配信する場合)。
さらに「スタンダードプラン」では、既定の無料メッセージ通数の30,000通を超過しても、1通あたり最大3円でメッセージを追加配信できます。
月あたり230,000通を配信する場合の計算例を見てみましょう。

追加メッセージは従量課金制となるため、単価は配信数が多くなるほどお得になります。
利便性が高まる「プレミアムID」
LINE公式アカウントを開設すると、英数字がランダムに羅列された「ベーシックID」が提供されます。このIDは、LINE内でアカウントを検索する際に使用するものですが、別途費用を支払うことで希望する文字列のID(プレミアムID)を取得可能です。

プレミアムIDを設定することで、ユーザーが友だち登録する際のID入力ミスが減ります。ユーザーの利便性を向上させ、友だち追加を促進したい場合は活用してみましょう。
LINE公式アカウントの作り方・設定方法
LINE公式アカウントは、現在使用している個人のLINEアカウント、もしくはメールアドレスを登録することで開設できます。作成・設定の大きな流れは以下のとおりです。
- パソコンかスマートフォンでアカウントを作成する
- 公式LINE管理画面にログインする
- 基本設定を行う
- メッセージを配信する
アカウントの作成からメッセージ配信までの手順は、以下の記事で詳しく解説しています。
参考:公式ラインはどう作る?LINE公式アカウントの作り方をやさしく解説
LINE公式アカウントの活用事例
LINE公式アカウントの運用で、ビジネスを成功させた事例を紹介します。自社の業種や商材と照らし合わせつつ、取り入れられる要素はぜひ参考にしていただけますと幸いです。
株式会社タカラトミー|顧客ニーズの分析で送客率を向上
玩具メーカーとしての地位を確立している株式会社タカラトミー。もともと各種SNSの運用は行っていたものの、LINEの「国内での利用率の高さ」「匿名性の低さ」「情報発信のタイムリー性」「将来的な拡張性の高さ」などに魅力を感じ、公式アカウントを開設しました。
タカラトミーがLINE運用で重視しているのは、ユーザー一人ひとりにあわせたコンテンツを配信することです。友だち追加時に行うユーザーアンケートのデータをもとに、メッセージやリッチメニューをユーザーの好みにあわせて最適化。結果として、商品HPやオンラインショップへの送客率が向上しました。
LINE公式アカウントを運用することで、ユーザーが真に求めている情報を提供できるようになり、顧客との関係性が強化された事例です。
出典:LINEヤフー For Business『ユーザーごとにリッチメニューを「着せ替える」。LINE公式アカウントでLTV向上を目指すタカラトミーのDX推進』
マケキャンbyDMM.com|アカウントの使い分けで見込み客対応を最適化
株式会社インフラトップが運営する「マケキャンbyDMM.com」は、転職保証型のWebマーケティングスクールです。新規獲得の経路を模索していたマケキャンは、新たな集客チャネルを構築すべく、DMMチャットブーストCVを導入したうえでLINE公式アカウントの活用を進めました。
Webサイトへ流入したものの、カウンセリング予約にいたらなかった比較・検討ユーザーを、DMMチャットブーストCVによってLINE公式アカウントに誘導。ここで誘導したユーザーには、専用に新たなアカウントを開設し、既存の「カウンセリング予約者用」アカウントと使い分けました。
結果として、これまで取りこぼしていた比較・検討ユーザーへカウンセリングを促す導線を構築できたことに加え、フェーズの異なる見込み客それぞれに最適なコミュニケーションを実現できるようになりました。
出典:DMMチャットブーストCV「完全成果報酬によりリスク0で運用可能!丁寧な運用サポートにより問い合わせ数の増加を実現!」
本事例のように、LINE公式アカウントを複数運用することで、ユーザーの属性に合わせた内容の配信が可能になります。
ただし、運用するアカウント数が増えるほど、設定や運用にかかる工数も増加します。「LINE公式アカウントの運用にかけるリソースは節約しつつ、LINEマーケティングの効果を高めたい」という場合は、運用効果を最大化する専用ツールを導入するのもひとつの方法です。
LINE公式アカウントを効果的に運用するポイント
LINE公式アカウントの効果を最大化させるうえで、気を付けるべきポイントを見ていきましょう。
まずは友だちを増やす
大前提として、友だち数が増えなければLINEマーケティングの効果は見込めません。まずはLINE公式アカウントの存在に「気付いてもらう」必要があるため、店頭やイベント会場、Webページなどで訴求することが大切です。
POPやポスターを設置する際は、LINEのロゴを活用しましょう。
参考:LINE公式アカウントのアイコン・ロゴの種類|利用時の注意点やダウンロード方法を解説
ユーザーが友だち登録する際のハードルが下がるため、QRコードもあわせて設置することをおすすめします。
参考:LINE公式アカウントのQRコード作成方法|友だちを増やすコツも紹介
LINE公式アカウントに気付いても、ユーザーにとってメリットがなければ友だちになってもらえません。上記の「気付いてもらう」施策とあわせて、クーポンやセール情報、特典などのインセンティブを用意しましょう。
アカウント運用に必要な工数を事前に見積もる
LINE公式アカウントの運用で成果を出すには、コンスタントなメッセージ配信や、チャットへの丁寧な返信が必要です。効果的なメッセージの配信時間や内容を見きわめるうえで、データ分析にもとづく戦略的な施策の立案・実行も不可欠になります。そのため、アカウントを運用する専任の担当者を配置することが望ましいでしょう。
アカウントが複数になったり、友だち数が多くなってきたりした場合は、さらに運用へ割く工数が必要となります。アカウントの稼働を安定させるためには、十分なリソースを事前に確保しておくことが大切です。
費用対効果は「自社ですべてを賄う」「運用をプロに依頼する」のどちらが大きいのかを、事前に検証しておくことをおすすめします。
LINE公式アカウントで顧客との関係強化を実現!
LINE公式アカウントは、企業と顧客の接点を強化し、長期的な業績向上に大きく貢献しうるツールです。アカウントの作成・運用は無料で始められるため、ぜひ本記事を参考に導入を進めてみてはいかがでしょうか。
「チャットの対応やアカウントの運用を自動化したい」という方は、「DMMチャットブーストCV」がおすすめです。LINEに搭載したチャットボットがユーザーを自動接客し、購買行動を後押しします。運用まですべて一任できるうえ、完全成果報酬型を採用しているため、リスクを最小限に抑えて売上の最大化を実現可能です。
