ユーザビリティとは?定義や似た用語との違い・向上のための具体的な施策も紹介
ユーザビリティは、主にWeb上で提供するサービスの「使いやすさ」「使い勝手」をあらわす用語として用いられます。
総務省の調査によると、自社のホームページを開設している企業の割合は91.8%にのぼることがわかっています。大多数の企業がWebマーケティング活動をしている現代だからこそ、ユーザビリティの観点がビジネスを成功させるうえで不可欠なのです。
そこで本記事では、ユーザビリティの定義や似た用語との違い、向上のための具体的な施策を紹介しています。自社のWebサイトやサービスを改善したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

ユーザビリティとは
ユーザビリティは、主にWeb業界でよく使われる、ユーザーにとっての「使いやすさ」「使い勝手」を意味する用語です。ユーザーがストレスを感じることなく、快適に使用・操作できることを「ユーザビリティが高い」と表現します。
以下では、ユーザビリティの具体的な定義や、よく似た用語との違いを解説します。
ユーザビリティの定義
ユーザビリティの定義として一般的に知られているものは「国際標準化機構(ISO)による定義」と「ヤコブ・ニールセン博士による定義」の2種類があります。
国際標準化機構(ISO)では、ユーザビリティを以下の3要素の度合いを示す用語だと定義しています。
- 有効性:
ユーザーが目標達成をするうえでの有効性 - 効率:
ユーザーが目標達成をするうえで費やす労力 - 満足度:
製品を使用する際の不快感のなさ
また、ユーザビリティ研究の第一人者であるヤコブ・ニールセン博士は、ユーザビリティを構成する要素は以下の5つだとしています。
- 学習しやすさ:
ユーザーがすぐに使い始められるような、学習しやすいシステムであること - 効率性:
ユーザーが高い生産性を上げられるような、効率的に使用できるシステムであること - 記憶しやすさ:
期間が空いても、ユーザーが使用法をすぐに思い出せるシステムであること - エラー発生率:
エラー発生率が低く、もしエラーが発生してもかんたんに回復でき、かつ致命的なエラーが起こらないシステムであること - 満足度:
ユーザーが個人的に満足でき、好きになれるような、楽しく利用できるシステムであること
上記2つの定義を比較した場合、ニールセン氏の定義のほうがより具体的ではあるものの、どちらも「ユーザーの負担にならない」「ユーザーが満足できる」ことをユーザビリティの重要な要素として捉えていることがわかります。
アクセシビリティとの違い
ユーザビリティとよく似た用語に「アクセシビリティ」があります。両者は「ユーザーにとっての使いやすさ」をめざしている部分は共通ですが、対象とする範囲が異なります。
ユーザビリティは、特定のユーザーに対して設計するものです。30代のビジネスパーソンに向けたサービスならば、その対象ユーザーへの有効性や満足度が高ければ「ユーザビリティが高い」といえます。
一方、アクセシビリティは年齢や性別、ハンディキャップの有無にかかわらず、すべてのユーザーに対して設計するものです。高齢者や障がいがある人を含め、どのような人でも等しく使えるサービスは「アクセシビリティが高い」と判断できます。
UI・UXとの違い
ユーザビリティと関係が深い用語として、UI・UXが挙げられます。それぞれの意味と具体例は以下のとおりです。

Webサイトを例にとってそれぞれの役割を考えてみましょう。わかりやすくカテゴリ分けされている「ヘッダーメニュー」がUI、UIが優れていることによってユーザーがWebサイトを「使いやすいこと」がユーザビリティ、結果としてユーザーの悩みが解決できたという「経験」がUXです。
このように、UIを改善することがユーザビリティの向上につながり、ひいてはUXを高めることに貢献します。UI・UXとユーザビリティは、切り離せない関係にあるのです。
ユーザビリティはなぜ重要?
ユーザビリティは、Webサイトや記事コンテンツ、クラウドサービスなどにおいて特に重要視されます。これらは、使い勝手や効率性、わかりやすさを備えていないと、かんたんに離脱・解約されてしまうものだからです。
たとえば、どんなに有益な情報を提供しているWebサイトでも、求めている情報へアクセスする導線がわかりづらければ、ユーザーはすぐに諦めて他のWebサイトへ移動してしまいます。サービス内容が他社と比較して優れていたとしても、集客したユーザーをみすみす逃していてはCV率の向上は見込めないでしょう。
ゆえに、サービスやコンテンツの内容だけではなく、ユーザビリティを強化することが企業の業績アップに欠かせない要素となります。
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ユーザビリティの改善に役立つ3つの分析手法

まずは、オンライン上のビジネスを成功させるうえで不可欠なツールである、Webサイトのユーザビリティ改善から着手しましょう。
以下では、自社のWebサイトが「ユーザーからどのように評価されているのか」を計測する際に有効な手法を紹介します。
アクセス解析
Googleアナリティクスをはじめとする「アクセス解析ツール」を用いると、Webサイトを訪れたユーザーの属性や動きを可視化できます。アクセス解析で得られたデータを仮説・検証に役立てることで、ユーザビリティの改善が見込めるでしょう。
たとえば、流入数は多いものの直帰率が高いページがある場合、「ユーザビリティに原因があるのではないか」という仮説が成り立ちます。この仮説をもとに、どのような改善を行えばよいのかを検討できるため、アクセス解析はユーザビリティ改善の足がかりとしてとても重要です。
ただし、アクセス解析で得られるのはユーザーの「行動データ」のみであり、心理的なデータまでは把握できないことに注意が必要です。
ユーザビリティを高めるために「どこを改善すべきか」はわかっても、「どのように改善すべきか」まではわからないため、後述する他の手法を組み合わせて分析を行う必要があります。
ヒートマップ
ヒートマップは、より詳細にユーザーの動きを把握できる、アクセス解析ツールの一種です。Webサイトの「位置別の滞在時間」をもとに、ユーザーがよくクリックする箇所や、熟読された部分などが色の濃淡で表現されます。
たとえば、ヒートマップによって、リンクがないのによくクリックされているテキストが見つかった場合は「ユーザーはさらに詳しい情報を知りたがっているのではないか」という仮説が成り立ちます。実際にリンクを貼って詳細ページへ遷移させることで、ユーザビリティを改善できる可能性があるでしょう。
ただし、ヒートマップもアクセス解析と同様に、ユーザーの行動データのみにもとづいた分析となります。次に解説するユーザビリティテストを併用し、ユーザーの心理を含めて把握することが大切です。
ユーザビリティテスト
ユーザビリティテストとは、ユーザーに実際のサイトやアプリを利用してもらい、ユーザビリティの問題を発見する手法のことです。ユーザーの行動や発話を記録・観察し、操作性や満足度、ストレス度合いなどを把握することで、具体的な課題点を明らかにします。
ユーザビリティテストのメリットは「どこが使いづらいのか」「どこにストレスを感じるのか」だけではなく、「なぜ使いづらいと感じるのか」という心理面まで明らかにできる点です。一歩踏み込んだユーザーニーズを把握できるため、UXの向上にも貢献する手法となります。
ユーザビリティテストには「対面型」「リモート型」「簡易型」の3種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。

はじめてユーザビリティテストを行う際は、事前準備の負担やコストを最小限に抑えて実施できる「簡易型」からチャレンジするのがおすすめです。
ユーザビリティを高める具体的施策5選
それでは実際に、Webサイトのユーザビリティを向上させる具体的な施策を見ていきましょう。以下で紹介する施策の導入を検討しつつ、データの分析を通じて有効性の検証を繰り返し行うことが大切です。
ページの読み込み速度を最適化する
Webサイトの表示速度を高めることは、ユーザビリティの向上に直結します。ユーザーは、アクセスするのに時間がかかり、動作が重いページにストレスを感じるためです。
アメリカの大手ネットワーク事業者であるAkamai社が行った調査では、ページの読み込み速度が1秒低下すると、コンバージョン率が平均20%も低下することがわかっています。

この調査では、コンバージョン率が最大となる読み込み時間は「1.8~2.7秒」であることも判明しています。最も表示速度が遅くなるモバイル端末でも、3秒以内にページが読み込まれるよう改善を行うことが大切です。
リンク箇所を明確化する
クリックできる箇所は、視覚的に判別できるようデザインに強弱をつけることが大切です。「より詳しい情報を知りたい」「希望するページに飛びたい」というユーザーを、ストレスなく遷移させることでユーザビリティの向上が見込めます。
リンクの設置箇所は、前述した「ヒートマップ」を活用して最適化するのがおすすめです。
また、リンクやボタンの配置にも注意を払いましょう。モバイル端末からでもタップしやすいよう、間隔を密集させすぎないことも大切です。
ユーザーの疑問に先回りして対応する
ユーザーが抱く可能性のある疑問や悩みに対し、先回りして解決手段を提示することも重要です。具体的な手段としては「充実したFAQを設置する」「ポップアップでチャットボットを表示させる」などが挙げられます。
特に企業側にとってもメリットが大きい施策は、チャットボットの構築です。ユーザーの思考・心理をデータとして残しやすくなるため、マーケティング戦略立案に役立つ情報を得られます。
モバイル対応にする
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末が普及している現代において、Webサイトのモバイル対応は“当たり前品質”として求められています。
総務省の通信利用動向調査によると、インターネットを利用する際にスマートフォンを用いる人の割合は68.3%、パソコンを用いる人の割合は50.4%であることがわかりました。
7割近くのユーザーがスマートフォンでWebサイトを閲覧するという想定のもと、モバイル端末でも快適性を維持できる設計を目指しましょう。
モバイル対応化の具体例として、比較的取り組みやすい施策には以下のようなものがあります。
- 文字を大きめに設定する
- 重要な情報は画面上部に掲載する
- 軽量化した画像を用いる
なお、パソコン用のWebサイトと別のURLでモバイル対応サイトを制作する手法は、SEOの観点では推奨されていません。1つのURLでユーザーのアクセス端末に応じたページが表示される「レスポンシブWebデザイン」や「ダイナミックサービング」の手法を用いることが望ましいです。
ユーザーが使い慣れているツールと連携させる
前述したとおり、インターネット利用時にはスマートフォンを用いるユーザーが多数派です。そのため、ユーザーがふだんスマートフォンで使い慣れているアプリとWebサイトを連携させることで、情報収集や問い合わせに対するストレスが軽減されます。
たとえば、Webサイト閲覧後の企業とのコミュニケーションは「LINE」に誘導して行う、といった施策も有効です。ユーザーは、友だちとやりとりする気軽さで企業と迅速にコミュニケーションが取れるため、問い合わせや資料請求などのハードルがグッと下がるでしょう。
ユーザビリティの向上がCVアップの鍵
ユーザビリティの改善は、Webサイトのコンバージョンを向上させるうえでまっさきに取り組みたい施策です。Webデザインを改善することと並行して、ユーザーの利便性をさらに向上させる仕組みを構築していきましょう。
WebサイトのCV増加にお悩みの場合は、DMMチャットブーストCVがおすすめです。ユーザーが日常的に使用している「LINE」を活用し、一人ひとりに最適化された提案でユーザーの購買・契約行動を後押しします。
完全成果報酬でリスクを最小限に抑えられるため、「費やす工数を最小限にCVアップを狙いたい」とお考えの担当者の方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

参考:直帰率を改善するために押さえておきたいポイントを解説 | WEB(SEO)集客に強い編集プロダクション|株式会社シンプリック
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