顧客とは?マーケティングにおける定義や種類・顧客育成に有効な方法を解説
「顧客」とは、自社のマーケティング活動において管理する必要がある個人・法人のことを指します。顧客を獲得して企業の利益を向上させるためには、顧客の購買段階に応じて最適なアプローチを行うことが不可欠です。
本記事では、ビジネスでよく使われる顧客の種類を解説したうえで、集客からリピーター獲得に至るまでの具体的なアプローチ方法を紹介します。

顧客とは?
顧客とは、自社の製品・サービスを販売する相手を指す言葉です。すでに購入してくれている人はもちろん、購入を検討している人や、これから購入する可能性のある人も含まれます。
つまり、購買の有無にかかわらず、自社のマーケティング活動において管理すべき個人・法人のことはまとめて「顧客」と定義できるのです。
顧客の種類
「顧客」は、購買プロセスの段階でさらにいくつかの種類に分けられます。マーケティング・営業活動においてよく使われるのは以下の6種類です。

このように、自社に対しての認知度や購買経験によって顧客を分類することで、それぞれに対する効果的なアプローチを検討することができます。
顧客と企業の関係性における重要ポイント

顧客の購買段階は、適切なアプローチによって上図のピラミッドのように上がっていきます。マーケティング・営業活動を行ううえでは、「どの段階の顧客に」「どのようなアプローチを」行うのが効果的なのかを見定め、戦略を策定することが重要ポイントです。
近年では、潜在顧客を顕在顧客へと育てる領域をマーケティング部門、顕在顧客を受注へつなげる領域を営業部門、そして既存顧客をリピーターへと昇格させる領域をサポート部門がそれぞれ担う、といった分業戦略がとられている組織も現れています。
分業体制を取っている組織で利益を拡大するためには、各部門が協働体制を構築し、一気通貫で顧客をフォローすることが大切です。しかし、担う役割や優先順位が異なることが原因で、部門間の分断を招いている事例もよく見られます。
顧客へ一貫した購買体験を提供するうえで重要なのは、担当者一人ひとりの視点を自部門の動きのみに限定させないことです。顧客の獲得戦略を立案する際は、集客した見込み客がリピーターになるまでの一連の流れを俯瞰し、組織全体に対して自部門が与える影響を深く理解することが求められます。
潜在顧客を顕在顧客に育てる方法
潜在顧客は、適切なアプローチを行うことで顕在顧客となり、購買を経てリピーターへと育っていきます。市場には、顕在顧客よりもはるかに多い数の潜在顧客が存在しているため、潜在顧客の掘り起こしがビジネスの拡大には不可欠です。
以下では、潜在顧客を顕在顧客に育てるうえでの具体的なアプローチ方法を解説します。
オウンドメディアによる情報発信
オウンドメディアは、企業が独自に所有・運営するメディアのことで、Webサイトやブログなどが該当します。オウンドメディアのSEO対策をすることで、潜在顧客の流入数がアップし、より多くのユーザーに対する訴求力が高まります。
たとえば、潜在顧客が何かしらの疑問を解決したいときには「顧客獲得 方法」などと検索エンジンを利用してキーワード検索するでしょう。その際に自社のコンテンツが上位表示されれば、顧客の疑問を解決できるだけではなく、製品・サービスの認知も獲得できるのです。
潜在顧客が興味を持ちそうな情報をリサーチし、継続的にコンテンツを発信することで、ユーザーとの信頼関係が徐々に構築されていきます。コンテンツが充実してSEOの効果が高まれば、「潜在顧客の流入→信頼関係構築」というサイクルがさらに活性化します。
SNSの運用
検索エンジンによるキーワード検索は、顧客自身が何らかの目的をもって起こすアクションです。そのため能動的に課題解決方法を模索しているユーザーには情報を届けやすいものの、自分自身が抱えている課題を言語化できていない受動的な層にはアプローチできない可能性が高くなります。
その点でSNSは、何気なく閲覧するユーザーも多いことから、受動的に情報収集している顧客にも自社の存在を認知してもらいやすくなります。潜在顧客に最もアピールできるSNSを選定・運用し、役立つ情報を配信することでフォロワーの獲得を目指しましょう。
SNSはユーザーの反応をリアルタイムに収集でき、双方向性のコミュニケーションが実現することから、顧客の購買意欲やエンゲージメントを向上させることにも役立ちます。
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Web広告の出稿
より幅広い層へ即効性の高いアプローチを行う場合、「Web広告の出稿」が有効です。潜在顧客への訴求に適しているWeb広告の種類には、以下の2種類があります。

広告の種類や掲載媒体によって得られる効果が変わるため、費用対効果を検証しながら最適化を図りましょう。
参考:CPCとは?クリック単価の仕組みやCPMとの違い・費用対効果を高める方法を解説
セミナーやイベントの開催
潜在顧客とリアルな接点を構築できるセミナーやイベントは、ニーズの深掘りや関係性構築に最適です。顧客の抱えている課題を直接ヒアリングできるチャンスが生まれるため、よりターゲットのニーズにマッチした戦略を策定できるようになります。
オンラインセミナーやワークショップ、展示会・ポップアップストアなど、自社の提供する商材に適した形式を選びましょう。
見込み客を商談へつなげる方法
顕在顧客は、検討度合いに応じて適切なアプローチを行い、購買意欲を醸成することで売上につながっていきます。
以下では、顧客の意欲を育てる「リードナーチャリング」と、そのなかでもさらに購買意欲の高い層を選別する「リードクオリフィケーション」の具体的な手法を解説します。
メルマガ・公式LINEの配信
メルマガやLINE公式アカウントによる情報配信は、見込み客一人ひとりの検討度合いに応じて配信内容を調整できることが特徴です。
参考:【2024年版】LINE公式アカウントとは?機能や料金・使い方を基礎から解説
すべての顧客に画一的な内容を配信していては購買意欲の醸成につながらないため、この点が潜在顧客へのアプローチと異なります。
あらかじめ設定したスケジュールにもとづいて段階的に配信内容を変えていく「ステップ配信」や、顧客の属性に応じて配信内容を変える「セグメント配信」を行うことが効果的です。
参考:セグメンテーションとは|ターゲティングとの違いや成功事例・LINE活用法も紹介
架電によるフォロー
商談・受注確度の高まった見込み客に対しては、電話で直接アプローチを行うことも有効です。
ただひたすらに営業リストに架電するよりも、「メルマガから何らかのアクションを起こした人」「ワークショップの参加者」「問い合わせをくれた人」など、本格的に比較検討フェーズに入った見込み客を対象として架電する方が商談率も高まるでしょう。
仮に商談につながらなくても、直接会話を交わしてヒアリングを行うことで、見込み客の抱えている課題への深い理解が得られます。
見込み客のスコアリング
購買意欲が一定の水準に達した見込み客は「受注確度が高い」と判断できるため、マーケティング部門から営業部門へ引き渡し、商談・クロージングを行います。その際の見込み客選別に活用されるのが「スコアリング」です。
たとえば「資料をダウンロードしたら10点」「配送や支払いに関する問い合わせをしたら30点」などのように、見込み客の起こす行動に対して得点を決めます。そして、「トータルスコアが100点になったら営業部門へパスする」といったルールを定めることで、見込み客を効率的に商談へとつなげることができます。
既存顧客をリピーターへと育成する方法
企業の利益拡大を図るうえでは、新規顧客の獲得だけではなく既存顧客をリピーターに育てる施策が欠かせません。
以下では、顧客獲得戦略の仕上げであるリピーター育成において有効な手法を紹介します。
コミュニティの運営
「コミュニティ」とは、購入者同士が交流したり、意見交換を行ったりできる場のことです。
顧客はコミュニティに参加することで、製品・サービスとより能動的なかかわりをもつことになります。その結果、自社に対する愛着・信頼感が醸成されやすくなるのです。
たとえば、SNSで製品の使用例を共有してもらったり、顧客同士での課題解決を促す質問コーナーを設けたりなど、オンライン上でのコミュニティ構築は手軽かつ効果の高い手段になるでしょう。
企業が一方的に発信する情報よりも、実際のユーザーによる口コミや評価は顧客に刺さりやすい傾向があります。そのため、コミュニティが盛り上がりを見せることは、顧客にとって製品・サービスを使い続ける動機付けにもなります。
限定セールやキャンペーンの開催
限定セールやキャンペーンを行うことで、既存顧客を「特別扱い」することも有効です。たとえば「購入者限定のシークレットセール」や「誕生日◯%オフクーポン」など、リピーターになることによって顧客が得をするような施策を検討しましょう。
「既存顧客を大切にしてくれている」という企業の姿勢を伝え続けることが、リピーターを育成するコツです。
継続的な関係性構築
顧客との接点を継続的に持つことも、リピーターの育成に効果的です。接触回数を増やすことで自社の存在や製品を思い出してもらう機会が増えるため、リピート購入につながる可能性があります。
メルマガやSNSへの投稿はもちろんですが、顧客一人ひとりと1:1の関係性を構築するうえではLINE公式アカウントを活用することも有効です。
参考:【2024年版】LINE公式アカウントとは?機能や料金・使い方を基礎から解説
顧客の購買段階にあわせたアプローチを
「顧客」は、認知度や購買の温度感などによって複数の種類に分けられます。これを理解することで、それぞれの顧客に最適なマーケティング施策を立案できるようになるでしょう。
企業の利益拡大を図るうえでは、顧客に対するアプローチを一気通貫で行うことが大切です。部門間を連携させ、良質な購買体験を提供することで顧客との長期的な関係性を構築していきましょう。

で、